エースの矢村はアルビレックス新潟からのレンタルとあって、新潟に戻る可能性も高いが、ほとんどの選手が25歳以下の若いチームでもある。クラブの生き字引といえる須藤監督が新たな才能を発掘し、攻守が噛み合えば、上位を狙えるポテンシャルを秘めている。


木山隆之監督 写真:Getty Images

ファジアーノ岡山:木山隆之監督

評価:★★★★☆/続投可能性:60%

今J2最終節、J3降格が決まっている鹿児島ユナイテッドを相手に痛恨のスコアレスドローによって4位から5位に転落し、昇格プレーオフ準決勝をアウェイ(対モンテディオ山形/NDソフトスタジアム山形)で戦うことになったファジアーノ岡山。

開幕から手堅く勝ち点を積み重ね、プレーオフ圏外に落ちることもほぼなく、リーグ戦での連敗もなく、安定した試合運びが光るチームを作り上げたのが木山監督だ。

2022シーズンから指揮を執る木山監督は、2003年母校の筑波大学の監督から指導者キャリアをスタートさせ、水戸ホーリーホック(2008-10)、ジェフユナイテッド千葉(2012)、愛媛FC(2015-16)、モンテディオ山形(2017-19)、ベガルタ仙台(2020)と、Jクラブの指導歴は豊富。岡山でも就任した2022シーズン、3位でJ1参入プレーオフ(1回戦で山形に敗戦)という成績を残した。

監督キャリアのほとんどをJ2で過ごしている木山監督だが、J1昇格の経験は一度もない。“勝負運”のなさは気掛かりだが、J2での戦い方を知り尽くしている指揮官でもある。クラブからの発表がない上、今季3年目とあって、続投はプレーオフの結果次第だろう。


徳島ヴォルティス 写真:Getty Images

徳島ヴォルティス:増田功作監督

評価:★☆☆☆☆/続投可能性:100%

徳島ヴォルティスの今シーズンは“迷走”という言葉に尽きる1年だった。リカルド・ロドリゲス監督(2017-20)、ダニエル・ポヤトス監督(2021-22)、ベニャート・ラバイン監督(2023)と、スペイン人監督路線を走っていたものの、2023シーズン途中でラバイン監督を解任すると、吉田達磨監督を迎え、今シーズンも続投させる。