チームの顔だった元日本代表DF森脇良太の引退と「ポジティブエナジャイザー」就任や、背番号10を背負ったエースFW松田力、今季15試合に出場したFW曽田一騎、ユース育ちのDF三原秀真の退団が既に発表されているが、石丸監督の去就は未だ発表されていない。

2023シーズンはJ3優勝の立役者だった石丸監督だが、クラブ自体2~3年スパンで監督を交代させていることから、若返りと同時に新指揮官を探っている段階という見方もできる。特にラスト10戦で、8敗2引き分けという締めくくり方では、来季続投させることへの不安もあるだろう。

しかも来季は、同じ県のライバル、FC今治がJ2にやってくる。“愛媛ダービー”では、先輩の意地を見せ付けなければならない。新監督を就任させるとすれば、若返ったチームでまずはJ2に定着することを優先した人選となりそうだ。

レノファ山口 写真:Getty Images

レノファ山口:志垣良監督

評価:★★★☆☆/続投可能性:80%

東福岡高卒業後、イングランドに渡り選手生活を全うした後、指導者のキャリアもスタートさせた異色の経歴を持つレノファ山口の志垣良監督。日本では、ヴァンラーレ八戸(2022)、FC大阪(2023)の監督を経て、今シーズンから山口の監督に就任した。

最終的には息切れしたが、一時は昇格プレーオフも視野に入る快進撃を見せた山口。最終節では、J1昇格が懸かった横浜FCを相手に粘り強い守備を見せ、スコアレスドローに持ち込んだ。8ゴールを記録したユース育ちのFW河野孝汰や、7ゴールのFW若月大和といった若い力を生かしたチーム作りは評価されるべきで、4億円程度のチーム人件費以上の成績を残したと言えよう。

J1自動昇格を狙うにはまだ実力不足の感もあるが、優勝した清水とは1勝1敗、2位の横浜FCとは2引き分けと、昇格プレーオフを狙えるだけの力はある。志垣監督の指導によって、まだまだ伸びしろを期待できるチームだ。


下平隆宏監督 写真:Getty Images

V・ファーレン長崎:下平隆宏監督