充実したクラブハウス「いわきFCパーク」を拠点にフィジカルを徹底的に鍛え上げ、当たり負けしない選手を揃え、福島県1部リーグ時代の2017年の天皇杯では北海道コンサドーレ札幌を相手に5-2で圧勝するなど、これまでにないアプローチでチームを強化してきたが、J2にまでカテゴリーが上がるとフィジカルだけでは通用しなくなり、2023シーズンは18位に終わる。

今2024シーズンは、フィジカルに加え走力にも磨きをかけ、一時は昇格プレーオフ争いも演じたが、最終的には9位でフィニッシュとなった。それでもクラブの歴史そのものでもある田村監督を交代させるメリットは少なく、現体制が継続される可能性は高いだろう。


水戸ホーリーホック 写真:Getty Images

水戸ホーリーホック:森直樹監督

評価:★★★☆☆/続投可能性:100%

2023シーズンから指揮を執っていた濱崎芳己監督の下、悲願のJ1昇格を目指した水戸ホーリーホックだったが、 2024シーズン第12節までで2勝(6敗6引き分け)の序盤戦を受け、5月4日に濱崎監督を解任。ディベロップメント(戦術)コーチを務め、暫定的に指揮を執っていた森直樹氏が昇格する形で新監督に就任した。

正式に森監督が就任した第14節以降、25試合で勝ち点33と持ち直した水戸だったが、J1昇格どころか、J3降格を回避するのがやっとの15位フィニッシュ。本人は「残留を達成したことには満足」としておりチームも続投の方針を固めたとされているが、現実的にはJ1昇格など夢のまた夢で、来季も再びJ2残留がミッションとなりそうだ。

ザスパ群馬 写真:Getty Images

ザスパ群馬:武藤覚監督

評価:★☆☆☆☆/続投可能性:0%

クラブ名から「クサツ(草津)」を排し、エンブレムも一新して臨んだ2024シーズンのザスパ群馬。1勝10敗3引き分けの成績で第14節を以て、2022シーズンから指揮を執る大槻毅前監督を解任した。ヘッドコーチだった武藤覚氏が監督に昇格したものの、一度も降格圏を抜け出せないまま最下位でJ3降格が決まってしまった。