【3-4-1-2】あるいは【3-3-1-3】のフォーメーションを敷き、超攻撃的サッカー志向する。時には大量失点することもあるが、2023年の天皇杯ではクラブ史上初の4強に導くなど“爆発力”も備えるチームに育て上げた。来季も、そのエンタメ性に富んだサッカーでJ2を盛り上げてくれることは間違いないだろう。
鹿児島ユナイテッド:浅野哲也監督
評価:★☆☆☆☆/続投可能性:0%
今2024シーズン、鹿児島ユナイテッドは2019シーズン以来となるJ2挑戦となったが、再び壁に跳ね返され、19位でのJ3降格となった。シーズン途中から指揮を執る大島康明前監督の解任に伴い、浅野哲也監督が5月に招聘された。Jクラブの指揮を執るのは、長野パルセイロ(2017-18)を途中解任された2018シーズン以来だった。
それ以前には、アビスパ福岡(2011)、JFLからJ3へ昇格した当時の鹿児島(2015-16)、そして長野、加えてなでしこリーグ(日本女子サッカーリーグ)の伊賀FCくノ一三重(2013-14)の指導も経験した浅野監督。
鹿児島にとって、Jリーグ入りを果たした功労者であることは間違いないが、J2を戦うにはブランクが長すぎた印象で、8月3日の第25節藤枝MYFC戦(白波スタジアム)から9月22日の第32節栃木SC戦(栃木県グリーンスタジアム)まで8連敗を喫し、この時点で事実上、J3降格は決定的となってしまった。
来2025シーズン、J3を戦う鹿児島の上層部は、新たな監督兼GM(ゼネラルマネジャー)に相馬直樹氏が内定したと発表。しかしながら、この「監督兼GM」という役職、2016シーズンに名古屋グランパスを率いた大物OBの小倉隆史氏の大失敗例が思い起こされる。指導歴もなくいきなり大役を任されることになったものの、17戦未勝利のドロ沼にハマり、8月には早くも休養という名の事実上の解任に追い込まれ、クラブ初のJ2降格に繋がった。小倉氏はその後、名古屋との関わりも断ち、地元三重の東海社会人リーグ1部・FC.ISE-SHIMAの理事長として奮闘している。