「タッチスクリーンに対する熱が高まり、突然あらゆるものがタッチスクリーンになりました。

しかし、時が経つにつれて、人々はタッチスクリーンに飽きてしまいました。

タッチスクリーンが不便なインターフェースだと感じているわけではありません。

ただ人々はタッチスクリーンの利点を知った上で、物理ボタンに飢えているのです。

なぜなら、物理ボタンは触って感じることができ、ボタンの位置を常に目で見る必要がないからです」

実際、タッチスクリーンが普及しても、物理ボタンに置き換わっていないインターフェースは数多く存在します。

画像
ビデオゲームでは依然として物理ボタンが人気 / Credit:Canva

例えば、ビデオゲームをプレイするゲーマーは、スクリーンに集中するため、物理ボタンの付いたコントローラーを好みます。

またボタンが復活しているケースも数多くあります。

車のダッシュボードでは、様々なボタンやレバーが一度、タッチスクリーンになりました。

しかし私たちは、運転中の操作は、タッチスクリーンよりも従来の物理ボタンやレバーの方が容易かつ安全であることに気づきました。

その結果、物理的なインターフェースが再び採用されるようになっています。

画像
物理ボタンの復活が始まっている。特に視線に頼らない操作が必要な場合に物理ボタンは有用 / Credit:Canva,ナゾロジー編集

実際、私たちはタッチスクリーンを操作する時、必ずタッチスクリーンを見なければいけません。

視線を別の方向に向けている状況では、操作できないか、誤操作を覚悟しなければいけません。

また、視覚障がい者たちはタッチスクリーンの扱いを難しく感じており、このこともタッチスクリーンが視覚に頼ったインターフェースであることを示しています。

こうしたインターフェースの特徴は、特にミスが許されない場面でタッチスクリーンよりも物理ボタンが好まれる理由を明らかにしています。