ウクライナ側の説明によると、軍事支援国を想定に感謝国を選んだからだという。日本は財政支援のほか、ヘルメットと防弾チョッキなどを支援したが、武器は支援していないから、最初の動画には入らなかったわけだ。新たに作成され27日に公表された感謝の動画には無事、日本国名が入っていたことで、一件落着した。
一方、ドイツの場合は財政支援のほか武器を供給し、中古とはいえ重火器(戦車)を供給することを決定したばかりだ。その額、規模からいえば、フランスなど他の国には負けない。その国の大統領がキーウを訪問し、ウクライナ国民を鼓舞したいと考えていたのだ。その訪問計画を断った。繰り返すが、ドイツ側には消化しきれない鬱憤が溜まったとしても不思議ではない。
普段は冷静で声を荒だてることが少ないショルツ首相が「僕は行かないよ」と語ったのだ。それに対し、メルニック大使はまた火に油を注ぐような発言をした。同大使はドイツ通信(DPA)とのインタビューで、「ドイツ首相の発言は侮辱されたと受け取ってそっぽを向いている子供のような振舞いだ。政治家らしくない」(Eine beleidigte Leberwurst zu spielen)と述べ、「われわれが直面している戦争は、ナチスによるウクライナへの攻撃以来、最も残酷な殲滅戦争だ。幼稚園にいるのではない」と語り、ショルツ首相を嘲笑したのだ。