「キーウを訪問する考えは目下ない」
ドイツのショルツ首相は2日、公共放送ZDFとのインタビューの中でこのように語った。通常、訪問する計画がない場合、わざわざ公共の場で「自分は行かない」とはいわないものだ。やはり首相には心に引っかかることがあったわけだ。首相はその理由を説明していた。曰く「内外とも支援してきたわが国の大統領のキーウ訪問を断った国だ。考えられないようなやり方だ」というのだ。
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ドイツのシュタインマイヤー大統領は4月12日、ポーランド、バルト3国の国家元首と共にキーウを訪問し、ロシア軍と戦争中のウクライナに対し欧州の連帯を表明する計画だったが、「キーウ側がどうやら私の訪問を歓迎していないようだ」という理由でシュタインマイヤー大統領は訪問を断念、ポーランドとバルト3国の大統領だけがキーウを訪問し、ドイツの大統領はワルシャワからベルリンに戻った。
ドイツにとって屈辱的な出来事であったことは間違いない。これまで意地悪してきた国から断れたのならば分かるが、財政支援、そして最近は重火器供給すら連邦議会での長い議論の末、決定するなど、ウクライナ支援では欧州の中でも最大の支援国だ。そのトップの訪問を歓迎しないとは何事か、といった憤りがドイツ側にあっても当然だろう。