■JKCでは「シバ」表記が正式
今回は、純粋犬種の犬籍登録、有能・優良犬の普及、畜犬の飼育の指導奨励、動物愛護精神の高揚のために活動する国際的愛犬団体である一般社団法人「ジャパンケネルクラブ」(JKC)に話を聞いてみることに。
「柴」という名称について、JKC担当者からは「同犬種の語源は、山野に生える雑木の『柴』から来ています」との回答が。
さらに、担当者は「有名な話ですと『桃太郎』冒頭にある『おじいさんは山へしばかりに、おばあさんは川へ洗濯に行きました」のしばで、このしばは『芝』ではなく「柴」です」と、身近な例をあげて説明してくれたのだ。
「柴」には「小さい」という意味も含まれており、転じて「小さな犬」といった意味もあるそうだ。
JKC担当者は柴犬の特徴について、「日本古来の土着犬の中で最も小さいサイズの犬種ですが、他の日本犬種と同様にかつては猟犬として使われており、その名残を今も残しています。骨格や筋肉がしっかりしていて剛健であり、動作は敏捷です」と説明する。
加えて「耳とマズル、三角形で目尻が上がった目から作られる表情は、柴の特徴のひとつと言えるでしょう」「日本犬に多く見られる特徴と言えますが、忠実で警戒心に富んだ性格や、素朴感のある美しさがこの犬種の大きな魅力です」と、その魅力について語ってくれた。
なお、JKCでは正式な犬種名を「柴」と表記統一しており、同団体の国際課からも「海外で呼ばれる際は『シバ』が一般的です」との回答が。
そこで続いては、日本犬、ならびに柴犬に造詣の深い2つの団体に「柴犬」読みに関する取材を実施。その結果、思いもよらぬ方向から、驚きの事実が明らかになったのだ…。