次の表は、上段が一流中の一流大学ハーバードの新入生の統計的な特徴を列挙し、下段は全有権者、1%エリート、エリート主義者たちの選挙不正に関するスタンスを示しています。

アメリカ国民の中には、いまだにプロテスタント以外の信者や無神論者は善悪について判断の基準となる倫理観を持ち合わせていないと思っている人もいますから、ハーバードの新入生のうちたった6%しかプロテスタントがいなかったのは、彼らにとってそうとうなショックなのでしょう。

そして、約3分の2が革新系でい同じく約3分の2が積極的な格差是正策、たとえば一流大学への入学者にマイノリティ枠を設けるといった施策に賛成しています。

こうした自分たちでは高邁な理想と確信している政策を実現する手段として、選挙運動をするのだから、もし無知蒙昧な大衆が下品なポピュリストに引きずられてしまっている場合には、選挙不正もやむなしという結論が出て来るわけです。

贈収賄が合法化されたアメリカでは選挙はほとんど常に財力の勝負で、1%エリートやエリート主義者が支援する候補はたいてい有利に選挙戦を進めます。その上で「もし負けそうだったら不正投票や不正開票もOK」というのですからどこまで汚い手を使うのかと思います。

ただ、彼らエリートにとっては理想の高邁さが手段の汚さを正当化するのでしょう。2020年の大統領選では、大がかりな票の積み込みや不正開票があちこちで行われて、異常に長い開票時間の末にバイデンが勝ったことになったわけです。

しかし、今になってみると民主党があの選挙で大失態を演じたことは明白でしょう。

今回は不正投票・不正開票では埋め合わせることができないほど得票数に差が出たし、もっと深刻な問題としてトランプは大衆を扇動する排外主義的ポピュリストの本性を剥き出しにして大勝してしまったのですから。

ワシントンの理想を掲げ続けるのは立派なこと?

あまりにもエリートたちへの視線が厳しすぎると思ったのか、この世論調査最後の表では1%エリートの中でも、一流12大卒でもエリート主義者でもない人はあまり一般大衆とかけ離れた感覚を持っているわけではないと、一種の弁解をしています。