また、日本から飛行機で約8時間と、ここにあげた4都市のなかでは最も遠く、日本と頻繁に行き来するにはやや面倒です。

香港と同じく、物価の高さもネックです。シンガポールで食事をすると、だいたい東京の2倍以上の値段です。最も高いのは不動産で、日本人の多く住むエリアで50平米くらいの広さのコンドミニアムの家賃が6,000シンガポールドル(約70万円)は下りません。およそ東京の3倍かかるイメージです。

③ バンコク

バンコクはタックスヘイブンではありませんが、海外法人を使うことで、事実上タックスヘイブンと同様に暮らすことができます。

在留日本人は約5万人と、ここで比較している4都市のなかで最も多く、日本人が生活をするのに困ることはないでしょう。

バンコクではルーフトップバーが人気筆者撮影

長期ビザとして最もポピュラーなのは「タイエリート」という購入するタイプのビザで、5年間有効のビザの場合、90万バーツ(約360万円)です。ほかにも、リタイアメントビザや保護者ビザ(子どもが学校に通う場合に保護者が取得できるビザ)がありますので、「ビザを取れないから移住できない」といったことはありません。

日本からのフライトは約6時間半で、この4都市のなかでは中くらいの距離です。

タイ移住でポイントとなるのが物価です。格安といわれた時代は過ぎ去りましたが、それでも、日本人が多く住むエリアでは50平米くらいのコンドミニアムに10万円程度の家賃で住むことができます。

④ クアラルンプール

マレーシアの長期ビザとして最もポピュラーなものは、MM2H「My Malaysia 2nd Home」ですが、2021年と2024年の改正でかなりハードルが上がり、使いにくくなってしまいました。

クアラルンプールには母子留学している方が多いのですが、母子留学によく使われているのが「保護者ビザ」(子どもが学校に通う場合に保護者が取得できるビザ)です。その他、フリーランス・リモートワークの方には、デジタルノマドビザがよく使われています。