■リモートビューイングは成功していたのか?
1981年1月20日に人質が444日ぶりに解放されるまで、200回以上の“作戦行動”を行なったといわれているグリル・フレームだが、今回公開された文書でも202件もの報告が残されているということだ。
しかし残念なことに「Miami Herald」紙などによればグリル・フレームのリモートビューイングの精度はきわめて低いものであったということである。当時の米空軍大佐の言及によれば、202件のレポートのうち“作戦成功”したのはわずか7件で、59件のレポートはおそらくは“部分的に”成功を収めたものであるという。だが一方で、ある米陸軍士官はレポートの45%がおおむね“作戦成功”であると擁護しているようだ。
もはや今になってグリル・フレームの200回以上にも及ぶ“リモートビューイング作戦”がどれほどの成功率だったのか当事者たちにさえ確かめる術はないと思われるが、当時のグリル・フレームの一員であった有名な超能力者のジョゼフ・マクモニーグル氏は、CIAの情報公開そのものを疑っているようだ。つまり、実際にグリル・フレームのリモートビューイングが成果を挙げたレポートは公開されず今もまだ機密文書として保管されていると指摘しているのである。
「CIAの機密解除文書はゴミです。CIAが本当に重要な文書の機密を解除することはありません」(ジョゼフ・マクモニーグル氏)
専門家の間でも意見は分かれているようだ。政府系情報機関で20年の研究キャリアを持つ超心理学(parapsychology)の専門家、エドウィン・メイ氏は、実際にグリル・フレームの超能力者たちは大使館の内部の様子や人質の状態を“見て”いたはずであると、ジョゼフ・マクモニーグル氏を支持している。
他方、“アンチ超能力者”のジェイムズ・ランディ氏はグリル・フレームの活動は「占い師が水晶玉を覗き見ているようなもの」であり、軍事予算の壮大なムダづかいであったと主張している。つまり公開されたレポート通り、軍事作戦としては大失敗だったと批判しているのだ。
大きな謎と疑問を残しながらも、グリル・フレームをはじめとする米陸軍の“サイキック部隊”は1995年にすべてのプロジェクトが終了し姿を消すことになる。参加した超能力者は計227人を数え、行われた“作戦”は2万6000回にも及んだという。“サイキック部隊”自体が機密事項になっている以上、我々には確かめようもない存在ということにもなる。今後何か進展があるのかどうか、多いに気になる話題だ。
提供元・TOCANA
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