●前身はMKウルトラ
米陸軍の“サイキック部隊”に先立つものに、CIAで1950年代初頭から極秘裏に行われていた洗脳実験研究「MKウルトラ計画(Project Mk Ultra)」がある。特に内々に研究が進められていたMKウルトラ計画だったが、折に触れリークされる情報では、人体にきわめて危険な人権無視の過酷な実験が行われていた実態が指摘されたこともあり、1973年に中止され組織は解散。その際に大部分の研究記録文書が破棄された経緯があり実験の全貌はいまだ闇の中にある。
しかしこの時にMKウルトラ計画が完全に消滅したわけでなく、その研究の一部は場所を米軍内に移し「リモートビューイング研究」として命脈を繋いでいたという。そのひとつが1975年に結成されたコードネーム「グリル・フレーム(Grill Flame)」と呼ばれるプロジェクトだ。
グリル・フレームには6人の超能力者が参加しており、メリーランド州フォートミードにある古びた建物を拠点に活動していた。資料がCIAに残っていたということは、グリル・フレームは純粋な米陸軍内組織ではなく、やはりCIAや米政府本体が関わる国家的な極秘プロジェクトであったことの証左となる。そしてなんと記録によれば、このグリル・フレームは“実戦”に投入されていたのだ。