■荒廃した都市を背景にした自撮り写真を公開

 この話にも驚かされた彼女だったが、それでも一度生じた疑惑の念はなかなか晴れない。それを察したコズロフ氏は、彼女にタイムトラベルを体験してみることを提案する。

 こうしてトントン拍子で彼女は念願のタイムトラベルを体験することになる。彼女が金属製の椅子に座ると、コズロフ氏はおもむろにガリバーを起動させた。彼女は強い電流を感じ、その後漆黒の闇に包まれたという。

 目を開いた彼女が最初に見た光景は、ビルの廃墟と行き倒れた人々の遺体、破壊された各種の設備や機器、ロボットが随所に散らばる、まさに“ディストピア”な荒廃した都市の景色であった。

 廃墟の中を恐る恐る歩いた彼女だったが、こんなにも荒廃した未来に来てしまったことを後悔しながらも携行してきたカメラ機能つき携帯電話(スマホではない)で自撮り写真を何枚か撮影した。そして彼女はこのとき撮影した写真をプリントしたものを、カメラの前で初めて公開する。

西暦3800年の世界に行った女性タイムトラベラーが写真を公開! ロボットに支配された“絶望の未来”が暴露される!
(画像=画像は「YouTube」より,『TOCANA』より 引用)

 彼女の顔の下半分の右側に広がっているのが、未来の都市の廃墟である。低空を飛行するロボットはレーザー銃で地上の不審な場所を攻撃していたという。彼女がタイムマシンで連れてこられた未来社会は、確かに現代人に伝えるには憚られる絶望の未来だったのだ。