XフォースABS&シグナス グリファス 実走比較

コーナリングするXフォースABS
スポーティなキャラクラーのXフォースABSには操る楽しさがあり、コーナリングも楽しい。

さていよいよXフォースABSとシグナス グリファスを実走インプレッション! まずは一般道から乗り比べてみると、意外や意外。“スクーターってそんなに変わらないでしょ?”なんて思いながら乗り始めたのだが、思ったよりも随分キャラクターが違うというのが正直なところだ。

なんというか、シグナス グリファスの方がビジネスバイクっぽい乗り味で、XフォースABSは楽しむための趣味の乗り物という感じ。走らせているとスポーツバイクのような操る楽しさがある。

コーナリングするシグナス グリファス
シグナス グリファスはビジネスバイク的な快適性優先の味付け。コーナーを攻めるようにはできていない雰囲気。

ただ、これはシグナス グリファスが悪いというわけではなく、“通勤・通学というフィールドに特化している”というキャラクターの方向性の違いだけなのだが、XフォースABSはそこにプラスして“操る楽しみ“がある雰囲気だ。

コーナリングするXフォースABS
XフォースABSにはハンドリングにダイレクト感があり、コントロールしやすい。

具体的には、かなり車体がしっかりしていて限界値がより高い。このためスロットルをアクティブに開けたり、強めのブレーキングをした場合の安心感がXフォースABSは段違いに高い。排気量が大きくより速度が出るためその分、車体の剛性が高く作り込まれているのだろう、その車体の余裕は一般道でもしっかりと感じられる。

コーナリングするシグナス グリファス
交差点や極低速の旋回など、タイトな場面ではタイヤの小さいシグナス グリファスの方がクイックで小回りが効く。

コンパクトスクーターは通勤・通学といった実用的な用途がメインとなるのは間違いない。ただ、そんな日々の移動のなかで、スロットルを開けたり、コーナリングする楽しさが自然と味わえるとしたらとても嬉しいことじゃないだろうか? XフォースABSは何気ない日常に“操る楽しさ”という彩りを添えてくれるのだ。

トラクションコントロールシステムを装備するXフォースABS
XフォースABSは、リヤタイヤ空転によるスリップダウンを防ぐトラクションコントロールシステムも装備。雨の日など滑りやすい路面で非常に有効な機能だ。任意でOFFにすることもできる。