■殺人者の手がかり
2002年11月、カナダのトロントにあるオフィスビルの一室で、不動産業者のリサ・ポスルンズ(38歳)の血まみれの死体が発見された。リサは7回刺されたうえ、喉を切られ、性的暴行も受けていた。当初、警察はオフィスの鍵を持っていた清掃員のルイ・マルケスを疑ったが、その後彼はDNAの証拠によって被疑者から除外された。捜査は行き詰まっていた。
殺人の4カ月後、その清掃員マルケスは、リサが殺されたビルで黒い机を磨いていた。その時突然、机の表面に何かが映り込んだのを見て上を見上げた。そこには、リサの霊がいた。霊は何も言わずに、その机を指さしたが、マルケスはそれが手がかりだと感じたという。黒い机は、黒しか着ない元従業員のネルソン・デジェサという男のことを連想させた。マルケスは、警察にリサの霊が現れたこの一件を話すことに決めた。
警察はデジェサを調べ、リサの下着に付いていた犯人のDNAと、彼のDNAが一致した。最終的にデジェサは、リサ殺害の罪で有罪判決を受けた。