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バイクのローダウン(ローシート加工)は、小柄なライダーでも足が着くようになるというのが最大の利点だが、安易な方法だと乗り心地が悪くなったり、ハンドリングや走行安定性などに悪影響を与えたりすることが少なくない。しかしインパラが展開するKTMやハスクバーナのローシャーシ仕様なら、足着き性が向上するだけでなく、体重が軽めのライダーがより快適に楽しめるフレンドリーな走行性能まで手に入るのだ!

バイクとサスペンションを知り尽くしたIMPALA
KTM/ハスクバーナ 神戸イースト

今から40年以上前、19歳でバイク整備の世界に飛び込んだ山鹿延也さんが、メンテナンス専門ショップとして1993年に創業したのがIMPALA(インパラ)だ。2003年にKTMインパラをオープンし、KTMのグループブランドであるWPサスペンションのテクニカルサポートもスタート。2012年に店舗名をKTM 神戸に変更すると、2018年にはこちらもKTMのグループブランドとなったハスクバーナ・モーターサイクルズ、2020年にはWPプロ・コンポーネンツの取り扱いも開始した。そして2022年に兵庫県尼崎市の現店舗に移転し、KTM神戸イーストとしてリニューアルオープン。広い展示スペースと充実したサービス施設で、KTMとハスクバーナとWPの販売や整備などに取り組んでいる。

インパラがとくに力を入れて取り組んでいるのは、バイクとサスペンションに関する豊富な知識と経験を活かした、個々のライダーに合うマシンの最適化。具体的には、KTMやハスクバーナを購入したライダーの体重に合うスプリングレートへの変更(とくに体重55kg以下や95kg以上に対応)を中心としたサスペンションのセットアップや、一般的にローダウンと呼ばれるような低シート仕様のKTMおよびハスクバーナの開発を、社内にあるWP神戸イーストのラボを活用しながら積極的に開発している。

ただし、インパラが「ローシャーシ」あるいは「ロワリング」と呼ぶ低シート仕様は、足着き性の向上ばかりをテーマにした簡易ローダウン仕様とは、導入されている技術も走りの次元もまるで異なる。一般的なローダウン仕様は、キャスター角や前後輪の荷重配分やリヤサスペンションリンクのレバー比などが変わることで、ハンドリングに異変が生じたり乗り心地が悪くなったりといったデメリットが発生することも少なくない。対してインパラのローシャーシ仕様は、「前後サスペンションをチューニングすることで、シート高を下げることを含めてバイクの仕様をユーザーにフィットさせること」が最大の目的。開発時にメーカーが設定した車体ディメンションや荷重配分などに十分配慮しながら製作されるため、走行性能に対するネガティブ要素がまるでない。それどころか、これは後述するが、ハンドリングや快適性は、標準的日本人体型のライダーが乗ってもノーマル以上に優れていると感じられるほどだ。

これを実現する大きな要因となっているのが、メカニックとしては過去に国内および海外メーカー製モーターサイクルのセットアップやカスタムも多数手がけ、ライダーとしてはサーキットを含むオンロードライディングと、モトクロスやエンデューロレースなどのオフロード走行をまんべんなく楽しんできた山鹿さんの技術と経験とこだわり。「ライダーにマシンを合わせることが、バイクをより深く楽しむ最良の手段」という考えは、メンテナンスショップとしてインパラを創業した当初からずっと継承されているのだ。