日本の場合、「既に働いている層」の雇用は一切手を付けさせないぞ!となった結果、とにかく「氷河期世代」だけがダメージを被る結果になってしまった。
結果として、後々雇用が回復しても、どこの会社でも氷河期世代だけポッカリ社員がいなくて、ちょっと下の世代から見て「氷河期世代がなぜか会社に全然いない」みたいな異常な状況になってしまった。
当時は今よりもさらに「新卒一括採用以外のルートが存在しない」構造だったので、とにかく「日本経済の歪み」が「一つの世代」に直撃する構造になったんですよね。
一方で逆に、「アベノミクス」時代になって、強烈な金融緩和で「就職状況」自体は劇的に改善したんですが、そうすると今度は
「デフレはデフレだが消費者にとっては悪いことではなく、大学生はほぼみんな就職できるし社会の一番の話題はAKBの総選挙だし」
…みたいな「平成時代後期のまどろむような平和」の期間を、低賃金と長時間労働で支えてくれたのも氷河期世代なんですよね。
さらに、最近の人手不足時代になって、若い新卒世代の初任給とかはかなり引き上げられる傾向があるんですが、その分中堅の氷河期世代の昇給はそれほどでもなく抑えられている構造があるらしく…
ここでもか!という感じの役回りになっている。
つまり、ごんぎつねの話でいうなら、
「氷河期世代、お前たちだったのか、日本をここまで平和に維持してきてくれたのは」
…という感じ。
氷河期世代の当事者が恨み言ばっかり言ってるのは他の世代からするとウザいかもしれませんが、それぐらい「氷河期世代の貢献」によって「あなたの平和な人生」は保たれてきたんだぞ、というのは一応知っておいてほしいところではあります。
2. 「氷河期世代内格差」も大きいただ、人によっては「百社以上受け続けてどこにも就職できなかった」みたいな話がゴロゴロあるわけですが、当たり前ですがこれは人によって全然違うところでもあります。