ライバルの繁殖を阻止する機能は昆虫などでは知られています。
例えば、トンボやタガメのオスの生殖器は、メスの生殖器に入り込んだ他のオス個体の精子をかき出せるように進化しているのです。
しかし植物において、ライバル植物の花粉を除去できる能力を持った種はヒペネア・マクランサが初めてだろうとアンダーソン氏らは考えています。
こうした方法が実際の野生下でどれだけの効果を上げているかはさらなる調査が必要ですが、植物も土に縛られて動けないなりに、ユニークな繁殖戦略を進化させているようです。
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参考文献
Explosive pollen wars: Plants fight for pollen-space on pollinators
https://www.eurekalert.org/news-releases/1061508
Explosive flower blasts beaks to dislodge rival pollen
https://newatlas.com/biology/hypenea-macrantha-flower-pollen-deposition/
元論文
Pollen Wars: Explosive Pollination Removes Pollen Deposited from Previously Visited Flowers
https://www.journals.uchicago.edu/doi/abs/10.1086/732797
ライター
大石航樹: 愛媛県生まれ。大学で福岡に移り、大学院ではフランス哲学を学びました。 他に、生物学や歴史学が好きで、本サイトでは主に、動植物や歴史・考古学系の記事を担当しています。 趣味は映画鑑賞で、月に30〜40本観ることも。
編集者
ナゾロジー 編集部