ではなぜ既存自動車メーカーはなかなか勝てないのでしょうか?ずばり自動車メーカーだからです。テスラは技術創造の会社であり、他社の3歩も4歩も先に行くマスク氏の経営の自由度があるからこそ破天荒な事業を展開できるのです。7-9月期の決算は久々にゆっくり見ましたが、うーんと唸りました。一時EV車の売れ行き云々の話をしましたが、底打ちの感があり、再び売れ行きは回復しそうです。住み分けなのです。アーリーアダプターを虜にし、かつこれだけ次々「未来」を打ち出されると私は車の顔は嫌いだけど株ぐらいは欲しくなる、という気にさせます。

新卒離職率34.9%!

日経によると2021年度の新卒者採用者の3年以内の離職率が34.9%と16年ぶりの高水準だったと報じられています。新卒退職の「3年3割」は今世紀にはいってからずっと言われてきています。ずばり私は新卒採用の構造的改革をすべきだと思うのです。これは学生にとっても企業にとても大学にとっても意味あることです。大学が就職のための踏み台となり、早ければ大学1-2年の頃からめぼしい学生に手を付ける企業もあることに一種の怒りすら感じるのです。学生は大学に勉強しに来ているのだ、企業は自社の採用計画という我儘で学生を惑わせてはいけないのだと。

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「3年3割」の退職の意味するところは非常に重いのです。なぜなら学生時代に夢を託した社会人生活ができず、振り落とされたわけです。もちろん転職する方がほとんどでしょうが、新卒3年以内では専門的技術も能力も持っておらず、自分を売り込むにも何も身に着けていない状態です。転職しても前職と同等か、それ以下の待遇にならざるを得ません。しかも退職まで追い込まれたということはそれなりにメンタル的な悩みも抱えての話でしょう。これは誰の責任なのか、と問うと学生と企業のミスマッチでしたでは済まないのではないでしょうか?