※「ムーンショット」とは、前人未踏で非常に困難だが、達成できれば大きなインパクトをもたらし、イノベーションを生む壮大な計画や挑戦のこと。

昇進がそもそものゴールではなく、その先の起業にゴールがあるからこそ、上司から与えられた目標はもう当たり前に超えて、上司をどう驚かせるかを意識してそれを常にやっていました。

上司は起業家じゃないから、自分の目標から逆算した思考で目標設定しないといけないなと」

起業からさまざまな事業に取り組む

その後、起業するために法務局に相談しに行くと、株式会社の設立には20万円ほどかかると判明したため、手元にあった5万円ほどで起業できる合同会社を1人で立ち上げたそうです。

当時、1円起業(資本金1円で起業すること)が流行っていたといいます。

それが2009年、金谷氏が24歳のときでした。金谷氏が設立した合同会社ギャラクシーエージェンシーは、個人事業主として行っていた営業代理を祖業としました。

当初は、ソフトバンクの3次請けとして、法人向けの携帯電話の営業代行をしていたそうです。法人の休日となる土日休みなどは、個人向けのインターネット回線販売代理も行っていたんだとか。

「営業代行の強みも生かし、『これ儲かりそうやな』『これ面白いな』という事業を立ち上げていましたね。

なので、求人サイトもそうですし、サッカーニュースサイトや規模の大きなフェスをやったりとかしました。

求人だと1,000件以上を売ってましたし、サッカーニュースサイトもいいときは100万PVぐらいありました。

営業は得意だったので、どの事業もある程度かたちになったものの、共通しているのはどれもたいして儲かってはないということです。

ビジネスの構造として、そんなに優れていたわけではなかったですね。

そうしたなかで、会社の成長速度を線形状から非線形に変えたいとの思いやあこがれから、テクノロジーを使ったビジネスを始めました」