そういった状況を見据えて、現在我々は世界中で約30社ほどのコーヒー企業と商談を進めておりまして、彼らの提供するコーヒーとATOMO COFFEEのコラボレーション商品の展開も企画していきたいと考えています。
たとえば、パートナー企業のコーヒー豆を50%、ATOMO COFFEEのコーヒー豆を50%を使用し、ブレンドコーヒーやエスプレッソとして提供することも可能なわけです。
こういった企業とのコラボレーションやパートナーシップを増やし、BtoBtoCの形でビジネスの拡大につながっていくのではと予測しています。
サイエンスに基づいた商品開発は大きな差別化要因に
——ビーンレスコーヒー市場では、ほかにもPeak State Coffee(キノコを使用した機能性コーヒー)やMinus COFFEE(ナツメヤシの種、レンズ豆など植物由来の原料を使用したコーヒー)といった企業も台頭してきています。このような状況下で、どのような勝ち筋を見出していく予定なのでしょうか?
Hoehn:我々の製品は、サイエンスに基づいて開発されたものとなっています。先述したように、コーヒーの分子構造を徹底的に分析し、植物由来の成分からコーヒーの香りや味を再現するために、何度も何度もテストを重ねました。
今の製品にたどり着くまでに5年という歳月を費やし、製品の開発や生産拠点の準備などを含めて約5500万ドル(約80億円)を投資したのです。
現状は、さまざまなコーヒー企業とパートナーシップを結んでいくフェーズであり、さらに規模を拡大していけるのは我々の優位性につながると思っています。
——まだ日本には、ビーンレスコーヒーはほとんど根付いていませんが、日本市場におけるビジネスプランについて教えてください。
Hoehn:日本市場のビジネス展開については「どうすればビジネスゴールを達成できるか」という形で、色々な方面から戦略を模索している段階です。日本の消費者の方と、どのようにエンゲージメントを深めていくかを考えていますが、1つの例として大手の小売企業とパートナーシップを結ぶことで、販路拡大していけないかと考えています。