台湾の台北生まれ・高雄育ちのAlex氏は、5歳で大阪に移住。日本語がまったくわからない状態から、小学校に入る頃には不自由なく話せるようになっていたとのこと。普通話(いわゆる中国語)は「頑張ればいけるけど…(5歳で止まっているので)」という。
英語に関してはホテル業界時代に業務で身に着けたそうで、そこで培った英語力を発揮してJETROおよび500 Global主催の「J-StarX Silicon Valley Extended Program」の英語面接を突破、米国滞在プログラムに参加する10社に選出された。Alex氏は今月27日からアメリカに滞在予定。同国市場進出に向けて大きな一歩を踏み出すことになる。
「テレビから匂いがしたらいいのに」小学生の頃から
――楽天退社後すぐに起業を始めて、ホテル業界とITソフトウェア開発の2社の後、2022年にHorizonを立ち上げたとのことですが、匂いに対する関心はいつからあったのでしょうか。
Alex:それはもうずっと前から…「なんでテレビから匂いせえへんのやろ」って小学校ぐらいから思ってましたね。それで、ことあるごとに「できないのか」って知り合えた人に質問してたんですよ。それで、印刷業界の人に「匂いってプリントアウトできないんですか」と聞いたら、「できるよ」という返事があって。「こういう技術があって、こうしたら可能だよ」、「できるやん」となってやり始めた。それが2021年の夏過ぎかな。
――起業の翌年2023年の取材動画がHorizon社サイトトップにありますが、これに登場するディフューザーに差せるカートリッジは6種類のみで、「テレビで言ったら白黒レベル」と表現されています。8月末のWebX 2024でも発表されたエレコム社製の球状ディフューザーはカートリッジが12個あるそうですが、「良い匂い」以外も作れるのでしょうか?
Alex:“くさい臭い”も作れますよ。作り方は、一つのカートリッジを何パーセント出力するみたいなのをやっていくだけなんですよ。カートリッジAの出力を10%、Bを2%のように設定して「再生」すると、その設定の匂い・臭いが出てくるので。目指す匂いになるまで調整していけばいいのです。