Horizonは“香りのデジタル配信”で知られる日本のスタートアップ。香りのデジタル化とブロックチェーン技術を用いた匂いデジタルコンテンツの管理・販売を行っている。
同社はプラットフォーム(アプリ)「Scent Store」(旧:Smell Market)を運営し、香り・匂いをデジタル伝送する世界共通フォーマット「Universal Scent Format」(旧:Digital Smell Format、略:USF)を開発している。Scent Storeは「香りのiTunes版」とする香りのデータストリーミングサービス。ユーザーは香りのレシピをスマホでダウンロードし、USF対応ディフューザーでレシピどおりの香りを楽しむことができる。
USF対応ディフューザーは匂いの構成情報やカートリッジ番号、噴霧時間などの情報を読み取る。インクジェットプリンターがCMYKのインクカートリッジで多様な色を出力するように、ディフューザーはカートリッジ内の“香りのインク”を正確にブレンドして再生、香りを噴霧するという仕組みだ。Horizonの独自性は、“匂いビジネス”にNFT技術を組み合わせ、DePIN事業を展開している点にある。Scent Storeで通貨として利用可能な「SML (Smell Token:スメルトークン)」を発行しているのだ。現在トークン保持者は約7,000人、Scent StoreのID数は2,600ほど。実際にディフューザーが購入できるようになるのは来年の第二四半期で、ディフューザーが普及すればユーザーは大幅に増えていく見込みだという。
Smellはネガティブな意味になるため改称予定とのこと
J-StarXの審査を突破、米国滞在プログラム参加の10社に
2022年設立のHorizonは現在社員数10人程度、シリーズAまで資金調達を完了済み。今夏に開催されたWeb3イベントでも昨年に引き続きセッション登壇した同社創業者兼CEOのAlex Tsai氏に、今後の事業展開を含めお話を伺った。