すると今度はアイフィンガーガエルだけが他の3種に比べて、ウンチ中のアンモニア濃度が高レベルで蓄積されていたのです。

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腸内の便中に含まれるアンモニア濃度/ Credit: 名古屋大学 – ウンチをしないオタマジャクシを新発見 ~生息環境を汚さない衛生戦略で生存率を上昇~(2024:PDF)

このことからアイフィンガーガエルはアンモニアを多量に含んだウンチを腸内に溜め込み、体外には排出していないことがわかりました。

アンモニア耐性が強い!

さらにチームは、それぞれのオタマジャクシが環境中のアンモニア濃度にどれほどの耐性を持っているかも調べてみました。

この実験では、アイフィンガーガエルとニホンアマガエルの幼生を様々な濃度の塩化アンモニウム水溶液の中で飼育し、生存率を比較。

その結果、アイフィンガーガエルはニホンアマガエルが生存できないアンモニア濃度でもほとんど死亡することがなかったのです。

このアンモニア耐性の高さが、体内にウンチを溜め込んでも死なない要因の一つかもしれません。

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各濃度の塩化アンモニウム溶液中での幼生の生存率/ Credit: 名古屋大学 – ウンチをしないオタマジャクシを新発見 ~生息環境を汚さない衛生戦略で生存率を上昇~(2024:PDF)

それほどアンモニア耐性が強いなら、水場にウンチしても大丈夫なのではないでしょうか?

しかしそういうわけにはいきません。

自分だけのウンチを体内に溜めておくなら十分に耐えられますが、狭い水場に兄弟みんながウンチすると、水中のアンモニア濃度はとんでもない高さにまで跳ね上がります。

先の実験では、アイフィンガーガエルもあまりに高濃度のアンモニアにさらされると死亡していることから、「みんなで外にウンチするのは禁止しよう」と本能的に決めているのでしょうね。

まとめ

以上の結果をまとめると、アイフィンガーガエルのオタマジャクシは小さくて狭い水場に対し、