また、チーム名やチームカラーを変更が加えられるのではないかという懸念も指摘されている。
レッドブルがスポンサーとなったチームはサッカーに限らず、レーシングチームにおいても、赤をチームカラーとしている。米メジャーリーグサッカーのチームはその名前を「レッドブルズ」とし、現在、企業名や商品名をチーム名とすることを禁止しているドイツにおいては、RBライプツィヒと名乗るにあたり、Red Bullと頭文字が同じ造語の「Rasen Ballsport(=芝の上でするスポーツ)」という“裏技”を採用している。
ゴメスTDは「アルディージャの名前は残す」と語ってはいるが、そこに「RB」という文言が加わることは、もはや決定事項だろう。実際、運営法人の社名は「RB大宮株式会社」とされた。
チームカラーであるオレンジは、隣接する武蔵一宮氷川神社の楼門の色から取られたのが由来だが、これも近い未来、赤に変える日が来るだろう。同市内のライバルの浦和のチームカラーと被ったとしてもだ。これが理由で浦和との関係が激化したとしても、レッドブルのチームブランディングの1つとして織り込み済みだろう。
大宮が本当に変われるかどうか
オーナーが代わってチームカラーに手が加えられた例として、2004年にヴィッセル神戸を買収した楽天率いる三木谷浩史氏が、自身の最終学歴であるハーバード大学のスクールカラーであるクリムゾンレッドに一新したことが挙げられる。当初は従来の白と黒のストライプに親しんでいた古参のサポーターから反発を招いたが、いつしかそうした声も止んだ。
その後、神戸は「バルサ化」を掲げ、元スペイン代表FWダビド・ビジャ(2019)やMFアンドレス・イニエスタ(2018-2023)ら大物外国人の招聘と天皇杯制覇、そしてリーグ優勝と階段を駆け上り、今ではJの強豪の1つとなったことは言うまでもないだろう。要は、使うべきところにお金を使い、チームを強化し、有名にしてさえくれれば、チームカラーなど些末な問題なのだ。