もはや“ツタヤ”ではない

 リニューアルを経て今年4月にオープンした店舗は、大きな変貌を遂げた。常設の物販エリアは主に地下2階・地上6~7階などに限られ、店舗の顔となる1階は3面の屋内LEDビジョンと屋外エントランスLEDビジョンが完備された、さまざまなイベントが行われるフロアとなっている。地下1階もIPコンテンツとギャラリー展示や物販なども可能なイベントを展開するフロアで、地下2階は「アーティスト、タレント、アイドルを中心に、お客様の『好き!』を集めたフロア」と銘打ち、大型展示の実施、CD・DVD、写真集、雑誌などの販売を行っている。

 そして2階には「スターバックス コーヒー」が入居し、3階~4階はTSUTAYAが運営する時間制カフェ・ラウンジ「SHARE LOUNGE」で、3階の各所にはIPコンテンツをモチーフとした等身大フィギュアや高品質高級フィギュアが展示されている。5階はポケモンカードゲームを体験できる「POKEMON CARD LOUNGE」、6階はコミック・フィギュア・グッズなどを中心に販売するIP書店、7階はIPコンテンツとのコラボレーションを行いファン同士のつながりの場を提供するコラボレーションカフェとなっている。

 改装後に店舗を訪れたSHIBUYA TSUTAYA ファンを自任する40代男性はいう。

「店内に入って言葉を失いました。リニューアルというより、もはや全く別の店になってしまい、私の知る“ツタヤ”ではありません。かつてはDVDやCD、書籍コーナーを回って1時間でも2時間でも時間を潰せる場所でしたが、もう私たち世代の来る場所ではなくなり、ターゲット顧客がまったく別の層に設定されたと感じます」