※ Quarterly Energy Dynamics Q3 2023 (AEMO:Australian Energy Market Operator)から
2024年9月5日太陽光発電の供給過剰で、日曜日には出力の80%がムダにRandom power glut means 80% of solar plant output was thrown away on Sunday
図2は2024年9月1日(日曜日)の太陽光発電の発電量です。おそらくNEMエリア全体だと思います。横軸が時間、縦軸が発電出力です。オレンジ色で書かれた「Rooftop Solar」は個人宅の屋上などに設置された太陽光パネルからの発電、赤色で書かれた「Solar plants」は日本ではメガソーラーと呼ばれる大規模に太陽光パネルを設置しているプラントからの発電を示しています。
本来であれば、黄色のグラフと赤色のグラフは同じような形になるはずですが、赤色のグラフは12:00を中心に大きくへこんでいます。これは、需要に比べて発電した電気が余ってしまい、メガソーラーに対して「出力抑制」を行った結果、このようないびつな形になってしまいました。
日本でも、ゴールデンウイークなどの需要の軽負荷期に、「出力抑制」を行うことが頻繁になってきました。この出力抑制は各系統会社からオンライン制御で行いますが、個々人の家庭に対して制御をかけることは、制御対象の数が膨大になりコストがかかることや、個人の収入への直接的な影響を避けるために実施はしていません。制御対象は風力発電とメガソーラーです。
オーストラリアでもその事情は同じようで、本来最も発電して電力の供給に貢献できる時間帯(事業者からすれば最も収益を上げられる時間帯)にほとんど発電できていません。