オーストラリアのジャーナリストJoNova氏のブログサイトに、オーストラリアの太陽光発電について、「導入量が多すぎて多い日には80%もの発電能力が無駄になっている」という記事が出ていました。
日本でも将来同様のことになりそうですので、ご紹介したいと思います。
Australian grid risks an overload at lunchtime as solar power floods the system
JoNova氏のブログは、主に環境問題を取り上げていますが、太陽光発電など電力供給に関する記事もかなり深入りして書いてあります。
オーストラリアの電力事情図1にオーストラリアの電力系統を示します。人口が集中している、東海岸から南西部にかけて送電線が密集しており、クインズランド州、ニューサウスウオールズ州、ビクトリア州、サウスオーストラリア州、タスマニア州の5州が送電線で連係しています。このエリアを、NEM(National Electricity Market)と呼び、日本のように各州の電力会社がそれぞれ連系線でつながっています。
このNEMエリアの2022年の最大電力は、3,758万KW※なので、東京電力の70%くらいの系統容量でしょうか。大容量の蓄電池も結構導入されておりますが、それでも定格電力10万KW、電力量20万KWh※です。またこのエリアはAEMO(Australian Energy Market Operator)という組織が電力とガスの需給調整、市場取引などを行っています。