救いがあるとすれば、ここで代表戦ウィークに入り、リーグ戦は2週間の空きがある点だ。ここで立て直さないと中断後に待ち受けるのは、10月19日の第34節柏レイソル戦(三協フロンテア柏スタジアム)と、11月3日の第35節サガン鳥栖戦(駅前不動産スタジアム)。ともにJ1残留を懸けて一戦必勝の戦いを挑んでくる相手で、しかもアウェー戦だ。一筋縄ではいかないだろう。
4位の鹿島アントラーズとの勝ち点差は6だが、連敗が続けば優勝はおろか、ACL出場権も危うくなる。
試合翌日の町田のあるリリース
そんな町田だが、翌6日、あるリリースを公式HPに公開した。「弁護士加藤博太郎氏の顧問就任及び誹謗中傷に関する情報提供窓口設置のお知らせ」と題するそのリリースは、「弊クラブ及び所属選手・スタッフに対する誹謗中傷についてにおける対応方針」として示されたものだ。
確かに町田に対する批判的なSNS上での他クラブのファンの投稿やネットニュースは、今季のJ1リーグの話題を独占している感がある。それは鹿島のランコ・ポポヴィッチ監督の電撃解任のニュースも霞んでしまったほどだ。
今季、初のJ1での戦いで快進撃を見せていた町田。しかし、徐々にその称賛の声は消え失せ、逆にそのプレースタイルへの批判が目立つようになっていく。ぶつかり合いも辞さない選手のフィジカルを生かしたサッカーは、時に“アンチフットボール”と揶揄されることがある。
ロングボールとフィジカルを重視した監督
スペインのラ・リーガ1部ヘタフェのペペ・ボルダラス監督(2016-2021、2023-)は、ロングボールとフィジカルを重視し、結果、中盤でのゲームコントロールを無視した戦術の犠牲となったMF柴崎岳は活躍の場を失い、2部(現3部)のデポルティーボ・ラ・コルーニャへの移籍(2019-2020)を余儀なくされた。