富裕層向けのビジネスに取り組んでいきたい!

――Penguin Securitiesを見ていて目を引くのは、大和証券グループ本社が出資していることですね。どういった戦略があるのでしょうか?

瀬戸口:大和証券グループ本社にとっても暗号資産関連ビジネスは関心の高い事業領域です。2018年にFintertech株式会社を設立して暗号資産担保ローンを提供していますし、昨年2023年には暗号資産の自動損益計算サービス「クリプタクト」を運営している株式会社pafinにも出資しています。

アジアのクリプト・ハブであるシンガポールにおいてさらに事業を推進し知見を蓄積するため、今回弊社とも資本業務提携をご締結いただきました。大和証券グループ本社執行役員の板屋様には社外取締役としてもご指導をいただいております。

大和証券グループ本社はシンガポールにプライベートバンク部門をお持ちですので、同じく世界の富裕層を対象顧客としている弊社との相乗効果にも期待しています。

――どういった投資家に向いているとお考えでしょうか?

瀬戸口:主に3種類の方々を考えています。

第一に、伝統的な資産運用をしている方です。こうした方々に、資産の一部を暗号資産に振り分けていただきたいと思っています。

第二に、これまで暗号資産中心に投資をしてきた方です。こうした方々が、資産の一部を伝統的金融資産で運用されることのお手伝いをしていきたいと思っています。

第三に、日本国外に移住される方です。こうした方々に、日本ではなかなかアクセスすることのできないような投資商品・サービスをご提案していきたいです。

インタビューを終えて

クリプト業界に対しては、先進的な感じを持つ人も多いでしょうが、いかがわしさを感じている人もまだ少なくないでしょう。

しかし、クリプト業界と伝統的金融業界とのギャップはだんだん埋められてきて、一般的な投資家にも手を出しやすくなってきている、そうした印象を持ったインタビューでした。