先崎彰容『本居宣長』新潮選書、155頁

世界がガチャに見えてくる――単にウチの国がダメなんじゃなくて、正しいと思われてきた模範国も含めてぜんぶダメになったと感じられるタイミングは、定期的に来る。最近だと、たとえば2016年のトランプ当選がそうだったし、今年彼が再選されればまたそうなるし、それを阻んでもいずれウクライナが敗戦すれば、同じ状況になる。

アメリカの「新政権」はウクライナを見棄てるか|Yonaha Jun
ドナルド・トランプが共和党の副大統領候補に、J.D.ヴァンス上院議員を指名した件について、7月16日のアゴラに詳しい記事が出ている。 ヴァンス上院議員が共和党副大統領候補に:日本製鉄とウクライナは戦々恐々? ドナルド・トランプ大統領がSNS上でオハイオ選出のJD・ヴァンス上院議員が副大統領候補に内定したこと...

そこから目を逸らさず、かつ安易な幻想(世界はダメでも日本はスゴイ、とか)に逃げない思索が、この国では批評の系譜を作ってきた。紀貫之が古今集を編み、それを本居宣長が再評価し、さらに小林秀雄が魅せられ……といった具合に。

以前にもご案内したとおり、10/10の代官山蔦屋書店では、先崎さんのもう1冊の新著『批評回帰宣言』をめぐって、そうした議論ができればと思っている。Web観覧もできますので、多くの方にご参加いただければ幸いです!

「専門家なんかこわくなくなる」イベント4連続+αです!|Yonaha Jun
ありがたいことに、この秋は敬愛する方々とのイベントがなんと4つも、立て続けに決まりました(驚)。 プラスして、おまけのご報告も。 ① 9/12(木)に、久しぶりに浜崎洋介さんとの文春ウェビナーやります! 好評だった前回に続いての、連載タイアップ企画です。冒頭無料部分のYouTubeはこちらから。 【9月12日...

編集部より:この記事は與那覇潤氏のnote 2024年10月7日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は與那覇潤氏のnoteをご覧ください。