休日はきちんと確保できるが、非番(休日)の呼び出しも

 体力・精神力ともに必要とする警察官の仕事だが、休日はきちんと取れるのかというのも気になるところだ。

「交番勤務の警察官を例にすると、だいたい1カ月に数日は非番(休日)があり、基本的に当直、非番、日勤という出勤スタイルを繰り返します。東京都であれば4日に1回が当直勤務。東京以外の交番だとだいたい3日に1回当直があり、1カ月に10回は当直勤務があるということになります。一見休みが少ないように思われるかもしれませんが、年に2回は長期の休暇を取れる機会があり、連続で8日間の休みを取ることもできるんです。

 当直の勤務時間は、平日であれば通常の窓口終了時間である17時15分以降から翌日の午前8時30分までの15時間15分勤務、土日などの休日であれば午前8時30分から翌日の午前8時30分までの24時間勤務です」(同)

 しかし小川氏が現役の刑事をしていた頃は、非番の日や休暇時に急に呼び出されることもあったという。

「警察官になると、プライベートの身辺情報や、休暇時にどこへ出かけるのかといった情報まで職場に伝える必要があります。私が刑事をしていたときには、家族旅行で海外に行く予定でしたが、出発日の3日前にとある事件の捜査本部が設立され、召集されたこともありました。航空チケットやホテルの予約などもしていたものの、泣く泣くキャンセル。このように自身の役職や状況によっては、プライベートの時間を返上して働かなければならないときもあるのです」(同)

 高卒警察官でも高年収が得られるというのは間違いないが、やはり生半可な気持ちで務まる仕事でもないようだ。