2025年4月、警視庁公安部に「単独テロ犯」専門課が設置されることとなり話題を呼んでいる。それほど日本でもテロが身近になりつつあるのかもしれないが、世界では過去に首謀者不明の奇妙なバイオテロが巻き起こっていたことをご存知だろうか。今回はこれまでに起きた幽霊的テロ事件を紹介したい。
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有毒バス98
2004年、カナダ・バンクーバーで謎のテロ事件が発生した。ターゲットになったのは、市営バス98番だ。その日は途中までいつも通りの巡回が順調に行われていた。しかし、一人の乗客の男がバスドライバーに奇妙な言葉をかけてから、事態は一変した。
その男はバスドライバーに「調子はどうだ?」と尋ねたのだが、バスドライバーが「悪くないよ」と答えると、男は「長くは続くかない」と奇妙な予言を残したのである。
すると、いくつかのバス停に止まった後、バスドライバーは急な吐き気に襲われ、コントロール不可能な嘔吐を繰り返したのだ。同時に他の乗客も急な嘔吐を催し始める異常事態に発展。すぐに救急隊員が呼ばれたが、彼らも吐き気を催し、事態は深刻化していった。
バイオテロの可能性が考慮され、現場には規制線が張られた。しかし、化学部隊がバスをいくら調べても有毒物質は発見されなかったのだ。唯一見つかったのは、シートの下のどんぐりだった。
それでも警察は何らかの原因があるはずだと考えたが、病院に担ぎ込まれた乗客らの体内からも何も発見されず、この事件はほどなくしてクローズされた。
乗客らの集団ヒステリーだったのだろうか? だが、男が残した言葉はこれから起こる事態を予見していたかのようだ。現在も事件は謎に包まれている。