1. 中野区が中野サンプラザを取得するまで

    (※ 話は20年前に遡るため、直近の事態のみを知りたい方は「3. 施工予定者決定後の流れ」へ)

    詳細は「なぜ中野サンプラザを建て替える必要があるか?」に任せるが、概要としては以下となる。

    1973年、中野サンプラザ(当時正式名称:全国勤労青少年会館)は雇用促進事業団(旧労働省所管)の勤労者福祉施設として建設された。(関連:中野区 の秘史2〜田中角栄と中野サンプラザ〜) 2002年、特殊法人等のあり方が問われる世相で、独立行政法人雇用・能力開発機構が所有していた同施設の区への譲渡についての打診。交渉の結果、当時の中野サンプラザ土地・建物の評価額の半額の約53億円で譲渡されることに。条件として①取得後、10年間の公共性のある運営の継続②中野サンプラザ勤務職員の雇用継続。 2004年、区の貯金は底をついていたため地元民間企業等のグループと所有会社を作り、中野サンプラザの経営権取得。 紆余曲折があり、のちに中野区が所有会社の100%の株を取得し、完全主導の運営となる。
  2. 中野サンプラザ・中野区役所地区の再開発計画策定まで

    同計画の基本計画の策定までについては中野区HP「中野駅新北口駅前エリア(区役所・サンプラザ地区)再整備について」にまとまっている。

    中野サンプラザの経営権取得4年後の2008年にサンプラザ地区のまちづくり整備方針が決まった。内容は中野サンプラザ・旧中野区役所エリア一帯でまちづくりを進めるというものであった。中野サンプラザ取得の際に最低10年間の運営の条件はこのことを踏まえてのものである。中野サンプラザは区民の関心事項であり、度々、選挙の争点となり、その度に事業進捗が滞る。

    2008年10月 サンプラザ地区に係るまちづくり整備の方針が区議会で議決 2011年3月 区役所・サンプラザ地区再整備の基本的方向策定 2015年6月 区役所・サンプラザ地区再整備基本構想策定 2017年5月 区役所・サンプラザ地区再整備実施方針策定 2018年3月 中野四丁目新北口地区まちづくり方針策定 2018年6月10日 中野区長選挙(中野サンプラザの今後のあり方が争点) 2018年6月15日 酒井直人区長記者会見において、区役所・サンプラザ地区の再開発構想は検証委員会を設立し、「今のサンプラザを建て替える、建て替えないを含めて、かつ1万人アリーナ全体について考えてもらえればいい」と発言。 2018年9月11日 中野区議会本会議において、区長より再整備の方針が打ち出される。 2020年1月 中野駅新北口駅前エリア再整備事業計画策定

    2020年に策定された中野駅新北口駅前エリア再整備事業計画において、事業スケジュールは下図を想定した。

    図3 2020年1月における新サンプラザの想定スケジュール