要するに、年齢問わずバリバリ働けば働くだけ報われる制度を導入することです。

そういう意味では、近年増えつつある「ジョブ型に移行する企業」は、ちゃんとポイントを押さえていると言えます。

「役職定年を廃し、役割に応じて個別に処遇を決めます」という企業も対象は限定的ながら正しい方向を向いていると言えるでしょう。

【参考リンク】「役職定年」を廃止する日本企業が増えた理由

ただし。そうした改革は非常に手間がかかって面倒なのも事実です。特に率先して旗を振らないといけないはずの管理部門からすると、ともすれば先送りしがちになる課題だったりします(まあそういう意味では人事部門そのものも“消化試合”の呪いにかかっているのかも)。

で、そういうタイミングで、先ほどみたいにブチ切れた社長が怒鳴り込んできたらどうなるか。

「なんで最近の社員は昔みたいにバリバリ働かないんだ」 「はい、実はみんな40過ぎると消化試合でやる気なくなってるんすよ。ホントはジョブ化して何歳からでも挑戦できる風土に変えてかないといけないんですけど、めんどくさくて(苦笑)」

なんて口が裂けても言えません。そこで、たいていはこんな感じでお茶を濁すわけです。

「いえ、今は働き方改革だなんだとうるさい時世でして、みな昔のようには働けないのですよ」

結果、規制に怒りの矛先を向けてしまっている経営者は結構多い印象があります。

とここまで読んでもよくわからないという人は、頭の中で自身の職場をイメージしてみてください。

「ボス!規制なんて無視して俺にもっともっと働かせてください!」って言ってる熱血社員と、