では日本人の教育は低下しているのか、といえば真逆です。2022年度PISA(学習到達度調査)では日本は数学的リテラシー、科学的リテラシー、読解力ともほぼ世界1位となっており、日本の学習レベルは非常に高い水準を維持していることが判明しました。ただ、日本はこれに踊っていはいけないのです。せっかく、良い学習スコアをとってもそのあと就労すると突然やりがいをなくす社会人が続出しているのも事実です。このギャップ感は教育から社会人への移行がシームレスではなくなっているということでしょう。ならばこれを教育の方からも改革する必要があると考えています。
特にAIが普及するにつれ、人は日常生活において調べたり、考えたり、議論する必要が減ってきます。それではブレークスルーができないことにも気がついてほしいのです。AIはビッグデータをもとに過去の流れから推測するものであり、レッドオーシャンの中における最適解なのです。しかし、AIに頼っていてはブルーオーシャンにたどり着きにくい、ここに気がつくことこそ、今の教育で認識し、個々の能力を引き出すことを目指さねばならないのだと感じています。
では今日はこのぐらいで。
編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2024年9月26日の記事より転載させていただきました。