大胆な発想かもしれませんが、女子教育の更なる高等化、そして男子学生の専門性の追求、これがこれからの時代を生き抜く一つのアイディアになるとしたらどうでしょうか?女子がMBAをとるのが当たり前になる時代がやってきたら面白いですね。一方で男子は女子に言いくるめられないように専門分野を徹底的に磨きあげる、この両輪を廻すことを前提とした教育プログラムを小中高の時代から推し進めたら面白いと思うのです。もちろん、男子と女子の教育プログラムが別々というのは今の時代では許されないのですが、そのようなヒントを子供たちが将来を描く材料にしてほしいと考えています。
今、教育は小中高それぞれに同じような科目を同じような教育スタイルで繰り返しています。例えば歴史で習う大化の改新は645年ですが、それが歴史的にどういう意味だったかを答えられる生徒は少ないでしょう。それはナラティブな印象付け教育が行われず、パーシャルな記憶貼り付け型教育になっているからです。
以前、このブログでも申し上げたと思いますが、私は大学を卒業した時点での日本史に対する認知度は極めて低かったと思います。理由は小さい時に親も私もテレビをあまり見ず、勉強をさせられていたからです。ところがクラスメートは大河ドラマや朝ドラ、水戸黄門、時代劇など様々なドラマを見ています。(私は今だ「おしん」を知りません。)テレビドラマはナラティブ(物語)として記憶に植え付けます。これが私には完全に欠如していたのです。だからいい歳になって初めて歴史ものの小説を手にして「へぇ!」の連続だったのです。
今の若い方々に「織田、豊臣、徳川」の話をしたらよいでしょう。好きな人を理由と共に挙げてください、と聞けば多くは「織田」というかもしれません。理由は「格好いいから」です。日本史を理解するうえで答えがどうであれ、理由が「格好いい」というのは幼稚園の園児並みの答えですが、今のままではその程度の教育レベルになりかねないのです。