時代は変わります。私は経済学部ですが、当時は教室にいる女子学生はまばらでした。今、我が母校ではかつて有名校だった「あの短大」が無くなったのに女子学生がやけに目立ちます。そう、女子の4大進学が急速に普及したとも言えます。女子が4大卒業するモチベーションは何か、といえば企業にあった総合職、一般職という色分けが薄くなり、女子が総合職でバリバリと男性と差別なく働ける環境が整備されてきたという点です。
そこでもう少し踏み込んでみましょう。海外にワーキングホリディに来る学生は圧倒的に女子が多いのです。カナダはワーホリのメッカですが、ざっくり9割は女子だと思います。面接で必ず聞く「なぜ、カナダに?」に対しての答えはおおむね「自分探し」「海外に興味があった」「日本に外国人が溢れているのに刺激を受けた」「英語がしゃべりたい」…と実に積極的な目的が多いのです。
彼女たちはワーホリを楽しんだ後、再び日本で海外経験を生かしてステップアップしているでしょう。こうやって非常に長い目で見ると男子主体だったわが国では女子の萌芽を感じないわけにはいかないのです。そしていったん成長路線に乗るととことんまで伸びるのが普通です。となれば私が投資家的視線で見れば「男子より女子に投資だよな」と思わざるを得ないのです。
では男子はこのまま埋もれていくのか、ここがひろ的教育再編の議論どころであります。
男子と女子の社会的平等は確立されつつありますが、生物学的特性はそれぞれあり、こればかりは変えられないものです。私はこの特性に目をつけてみたいのです。カナダで女性は顧客とのやり取りをするフロント業務を、男性が裏方の専門職をこなすという役割分担をする傾向があり、これに対して社会が「男女差別だ」というボイスを発することはありません。ならば日本もそこに目をつけられないかと思ったのです。
近年の男女平等、女子の地位向上、女子の社会進出…と女子厚遇が圧倒しています。これでは男子が腐る、そういう意見はなぜか一つもないのです。これがおかしいのです。男子にも期待されるビジョンを提示すべきなのです。