そこで当社が見つけた方法が、ユーザーフレンドリーで使いやすく、すぐにアクセスできるAmplitudeでした。技術的な作業自体は、そこまで難しいものではなかったですね。

AmplitudeがSNSに投稿したミーム画像。AdobeやGoogleの分析ツールを利用中の企業から問い合わせが多いという。Image Credits:Amplitude


――こうした事業の変化について、Hansenさんはどのように捉えていますか。
Hansen:こう言うとやや月並みだとは思うんですが…テクノロジー産業に従事する者にとっては、常に変化が起きている状態がデフォルトです。競合に追い抜かれないよう進化し続けて、顧客にバリューを提供しなくてはならない。テクノロジー分野の企業がコンフォートゾーンに留まっていたら、競合に負けてしまうでしょうね。とにかく走り続けなくてはならないんです。

私はテクノロジー産業で1992年から32年間働いてきましたが、かなり序盤で学んだことの一つが、「変化を受け入れ、愛すること」の必要性でした。そもそも私の性格として、ずっと何の変化も起きないままだと退屈なんですよ(笑)。変化はエネルギーをくれるので、私には変化が必要なんです。

そもそもAmplitudeが何をしているか考えると、当社の技術によって顧客企業が「変化」することを可能にしているんですよね。その企業が自社サイトやアプリストアでどんなユーザー体験を提供しているかにかかわらず、消費者に届けているものを「変化」させるのが当社のサービスです。

DoorDashはロイヤル顧客獲得のインサイトでUberEatsh抑え米国首位に

――商品やサービスを良い方向に変化させられるためのインサイトなんですね。
Hansen:たとえば、当社の初期顧客にアメリカのDoorDashがあります(Wolt親会社)。ファーストフードの宅配事業を行っています。DoorDash自体は調理は担当せず、さまざまな飲食店から依頼を受けて料理を消費者に届けるのですが、食料品やそのほかいろいろな商品も配達可能です。