30歳以下だと、1年間で60ポンド(約1万円)、あるいは月に5ポンド(約955円)。

通常のメンバーだと年に130ポンド(約24800円)、3カ月ごとに更新する場合は40ポンド(約7600円)。

この金額で何が得られるのかというと、ウェブサイトでの記事の購読、ニュースレターの受信、イベントへの参加ができる。これとは別に、トータスメディアはジャーナリズムを教えるセミナーも時折開催している。

また、ニュースの編集会議にも参加できる。

現在の感覚では、上記の金額は高いとは思えない。筆者はタイムズ紙の購読(デジタル版)に毎月26ポンド(約4900円)払っている。年間だと312ポンド(約5万9000円)である。

「高いと思わない」というのは、これも時代の流れである。

かつてはどのウェブサイトでもニュースは無料で読めた。お金を払ってニュースを読むなんて、論外だった。しかし今はそうではなくなったのである。

労組は買収反対

しかし、買収が100%確実になったわけではない。

19日、労組に加盟する250人のガーディアン及びオブザーバーのジャーナリストらが会合を持ち、トータスメディアへの売却に反対するという決議を出した。

オブザーバーで働く700人のスタッフの雇用維持が保証されていても、ガーディアンとは切り離された形のオブザーバーがどこまで続くかという不安があるようだ。

トータスメディアは今後3か月間の独占交渉権を持つが、必ず買収が成立するかどうかはわからない、とウェブサイト「プレスガゼット」が伝えている。

編集部より:この記事は、在英ジャーナリスト小林恭子氏のブログ「英国メディア・ウオッチ」2024年9月21日の記事を転載しました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、「英国メディア・ウオッチ」をご覧ください。