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大きく重くなった新規格軽でも果敢に挑むか、否か?

大きく重くなった新規格軽でも果敢に挑むか、否か?

【報われなかった「挑戦車」たち】~新規格でも人気の軽ホットハッチを狙ってみたが~4代目スズキ アルトワークス【推し車】
(画像=派手な色使いのスポーツシートなど、内装にもアルトワークスらしさはまだ残っていた,『MOBY』より 引用)

1998年10月に現在まで続く「新規格」となった軽自動車は、普通車並の衝突安全性脳を求められた結果、全長で10mm、全幅に至っては80mmも寸法の上限が拡大(全高は従来通り)され、一回り大きくなりました。

大型化した分は衝突安全対策に費やされたので、車内空間はさほど変わらないため、スズキ ワゴンR(初代1993年)やダイハツ タント(初代2003年)など高さ方向でスペースを稼ぐハイト系に、リアシートスライドで後席の余裕アップを組み合わせたモデルが販売の主流。

さらに、1980年代末からのステーションワゴンブームで、旧来の「ライトバンみたいで貧乏臭い」という忌避感が消えた5ドア車がやはり販売の主流となり、新規格軽自動車は総じて「大きく重い」が当たり前な一方、厳しい排ガス規制対策が求められて360cc→550cc化された1970年代と異なり、排気量は660ccのまま据え置きです。

こうなると従来の小さくまとまったベーシックモデルによく設定され、軽快な走りが魅力だった「ホットハッチ」が作りにくくなり、三菱、スバル、ホンダは軽ホットハッチから撤退します(マツダに至ってはスズキからの完全OEM化)。

それでも果敢に軽ホットハッチに挑んだのが、ダイハツの「ミラTR(3ドア)/CR(5ドア)」と、今回のテーマであるスズキの4代目「アルトワークス」でした。