また、エルゴノミクスキーボードは2025年までにキーボード市場の17.6%を占めると予測されている。人間工学に基づく設計で疲れにくいため、従業員の健康と作業効率の観点から関心と需要が高まっているのだ。Kickstarterの検索では57件がヒットする(執筆時点)。
今後エルゴノミクスキーボードの普及が進めば、オフィスワーカーもメンブレン方式以外の製品を使える機会が増えるかもしれない。キーボード市場の未来予測も兼ねて、クラファンサイトで注目を集めるキーボード製品をチェックしてみた。
猫背や肩こり解消が見込める分割型は中央の空きスペースも魅力
まず、もはや「ボード」ではない分割型キーボードから、昨年末の人気プロジェクトNocFree Liteを紹介。90年代初頭から進化を続ける分割型は人間工学に基づく設計で、エルゴノミクスキーボードの1種である。
肩を開いた状態で入力ができ、猫背や巻き肩、肩こりの予防・軽減につながるのが最大のメリットだ。慢性的な肩こりに悩む多くのオフィスワーカーにとって魅力的ではないだろうか。 肩関節の構造上、人間の両腕の自然な位置は体の真横かやや後ろ寄り。現代人は両腕を体の前に置くことが多いが、これはじつは不自然な姿勢なのだ。姿勢を改善するには肩を後ろに引いて胸を開く必要がある。分割型キーボードなら、入力中もより自然に近い姿勢を維持できそうだ。