例えば、ニューストンは大西洋のタラやサケなどの稚魚の育児場として機能し、アカウミガメのような絶滅危惧種の主要な食料源となっています。

しかし、これらニューストンは、不幸にもプラスチック廃棄物の浮遊域に生息していることが多くなります。

このことにより、混獲(プラスチックを回収する際に海洋動物を捕獲すること)の問題が生じ、浮遊するプラスチックは、魚やカメなどの海洋生物を巻き込まずに水からすくい上げるのが難しく、水中に投げ戻しても、これらの生物のほとんどは死んでしまいます。

魚網に絡まった生物は、傷つくことで、動きが制限されたり、採餌能力が低下したりすることで深刻な被害を受けることになります。

一方、世界の河川系に目を向けると、現在、年間115万トンから241万トンのプラスチックを海洋に排出し、海洋プラスチック汚染の約240万トンを占めています。

海洋プラスチック汚染の原因を抑制するため、オーシャン・クリーンアップはさらに、プラスチック汚染された河川の河口にインターセプターと呼ばれる太陽光発電船を配備しました。

河川のごみは水流に乗って中間的な集積所に一旦集められ、ベルトコンベヤーを経て船内に投棄され、ゴミ処理施設に運ばれます。

既に8基のインターセプターが、ドミニカ共和国、ジャマイカ、ベトナム、インドネシア、マレーシアの河川から220万ポンド以上のプラスチックを回収しています。

上記のとおり、非営利団体のオーシャン・クリーンアップは、海洋だけでなく、河川域でも最新技術を用いたプラスチックの回収を積極的に続けていますが、同時に環境や生物への影響についても自身による委託研究の結果を踏まえ、環境保護を考慮した回収技術の模索を継続しています。

人体に与える影響

魚類や鳥類がマイクロプラスチックを誤って食べると、消化器系の障害や栄養吸収の妨げ、さらには生殖能力の低下などを引き起こす可能性があります。