■発案者が目撃したグロテスクな光景

オープンから20年以上を誇る台場怪奇学校は、廃校となった小学校が舞台となるミッション参加型お化け屋敷。入口で渡される懐中電灯を頼りに、真っ暗な廃校を進んでいく。

そんな台場怪奇学校の演出を担当しているのが、今回の取材に応じてくれたホラープランナー・齊藤ゾンビ氏なのだ。

話題の注意書きは2013年ごろに掲出されたそうで、齊藤ゾンビ氏は「抱っこした小さな子供を無理やり店頭の怖い人形に近づけ、子供が嫌がる姿を見て親が笑い、喜んでいる姿をよく見かけました」「無抵抗の子供がかわいそうだと感じました」と、振り返る。

お化け屋敷に現れた「お化けより怖い人間」が恐ろしすぎる 無意識でなってしまう可能性も…
(画像=『Sirabee』より引用)

続けて「人が怖がる声(叫び声)には、『楽しい叫び声』と『嫌がって出す叫び声』の2種類があります」「怖がることを楽しむ、ということを理解している人は『楽しい叫び声』を出し、その声には不快感がありません。逆に、怖いのが苦手な人を無理やり怖がらせて叫ばせる『嫌がって出す叫び声』は、不快感が混じった不協和音のように聞こえます」と、お化け屋敷目線からの「叫び声」に対する印象を語ってくれた。

そして「『子供を怖い人形に無理やり近づけて怖がらせる』という行為は親子が戯れてる様子にも見えますが、無理やり不快感を与えている行為は『いじめ』と変わらないのではないかと考え、親への呼びかけも兼ねて設置することにしました」と、掲出の経緯を説明している。