■「|こそが電源オン」という根拠が…

7割超がスイッチの電源ON、真逆に覚えていたと判明 実は◯の意味は「マル」ではなく…
(画像=『Sirabee』より引用)

さて、「本来は-でなく|こそが電源オン」という考え方を裏付ける図記号が存在する。

それこそがIEC 60417-5007「電源ON」とIEC 60417-5008:「電源OFF」とを組み合わせた、IEC 60417-5009:「Stand-by」なのだ。「○」と「|」が融合したこちらの記号は、読者諸君も見覚えがあることだろう。

7割超がスイッチの電源ON、真逆に覚えていたと判明 実は◯の意味は「マル」ではなく…
(画像=『Sirabee』より引用)

こちらの詳細について、JSAの担当者は「ニューヨーク近代美術館(MoMA)のコレクションにIEC 60417-5009:が入った際の記事によると、『IEC60417-5009:は初期のバイナリスイッチの言語から合成されたもので、I(いち)とO(ゼロ)でそれぞれ閉回路(デバイスのオン)と開回路(デバイスのオフ)を示していた』とのことです」と説明する。

つまり、この記述から考えると、IEC 60417-5007「電源ON」は、回路が閉じて線が繋がりスイッチが入っているときの「1(いち)」に由来する縦線を、IEC 60417-5008:「OFF」は、回路が開いているのでスイッチが入っていないときの「0(ゼロ)」に由来する丸を表していることになるのだ。

さらに、MoMAの記事では、IEC 60417-5009:について、「巷では『パワーシンボル』と呼ばれている」との記載が。

JSAの担当者はこちらについて触れ、「実際、IEC 60417-5009:がMoMAのコレクションになった2015年頃、この図記号の名称『Stand-by(待機)』に『パワーシンボル(電源記号)』という別名を追加するかどうか、という議論あったようです」と説明する。

7割超がスイッチの電源ON、真逆に覚えていたと判明 実は◯の意味は「マル」ではなく…
(画像=『Sirabee』より引用)

だが結果的に「パワーシンボル」は追加されず、同図記号は正式名「Stand-by(待機)」のまま、今日に至るという。

また、JSAの担当者は「リンゴの形に似たIEC 60417-5009:『Stand-by』図記号は、PCの電源表示や、電源を切るためのアイコンとしてもディスプレイ上で使われれているため、ご覧になったことがあることでしょう」「IEC 60417の中でも、最も有名な図記号と言えるかもしれません」とも補足していた。

7割超がスイッチの電源ON、真逆に覚えていたと判明 実は◯の意味は「マル」ではなく…
(画像=『Sirabee』より引用)

これまでスイッチのオンオフに自信がなかった人も、今日から自信を持って操作しよう。そして願わくば、「-」ではなく「|」こそが正しい電源オン、であることを覚えてほしい。