「私はSolana財団の設立当初から、Solanaのネットワークの活性化やコミュニティの普及に尽力してきました。そんななか、最近ではPayPalやVisa、Robinhoodといった金融機関がSolanaへの対応を開始し、商業的な取り組みを発表しています。
また、DeFi(分散型金融)の普及だけではなく、過去の暗号資産における市場サイクルを経て開発された金融取引ツールの利便性向上も、劇的に効率を上げて、かつコストを下げたいと考える機関投資家にとっては、とても魅力的な環境が構築されてきていると思っています」
他方でBackpackのFerrante氏は、「機関投資家はより多くのお金を稼ぎ、より多くの価値を生み出す経済的な機会があるか否かを注視している」と述べる。
「価格はいくらか、どれだけの価値が生み出されているか、どのようなインセンティブがあるのかといった観点に加えて、『クリプトへの参入を妨げる制約は何か』という視点も機関投資家は重視していますよね。
それはリスク許容度の問題であると同時に、従うべき規制の中で経済的機会を創出できるのかどうかが関心ごとになっていると言えるでしょう。明確なルールを整備することについては賛否両論あると思いますが、規制面においては日本が確実に前向きな方向へ進んでいる、最も注目すべき国だと思っています」
ミームコインの隆盛から見る「遊び心」と「革新」のバランス
WintermuteのTurpin氏は、課題に感じている2つの点について次のように主張した。
「銀行の一部は今のところブロックチェーンを無視していますが、最終的に株式がトークン化されてデジタル証券が台頭してくれば、その技術を理解する必要があるでしょう。
また、機関投資家向けにトレーディングサービスを提供するオーストラリアの『プライムブローカー』などは、DeFiエコシステムへの参加によって『機関投資家のウォレットの管理者になる』ことを望む一方で、必ずしも取引には関与したくないという姿勢です。このような機関では、すべての利害関係者への教育が必要ですし、それにはかなり長いプロセスを要するのが課題だと感じています」