■うつと心臓疾患の強い関係

“心の痛み“は心臓の傷み? 失意で亡くなる「ブロークンハート症候群」の危険性を外科医が指摘
(画像=画像は「Daily Mail」より引用,『TOCANA』より 引用)

 うつと心臓疾患の強い関係も指摘されている。9万3000人のうつの女性を調査したところ、うつの女性はそうでない女性よりも1.5倍、心臓疾患リスクが高まり、また別の研究ではうつの男女は心臓発作のリスクが1.6倍になるということだ。

 そして、うつの症状を抱え心臓発作を体験した患者は、次にまた心臓発作を起こす確率が2.5倍に上がり、死につながる心臓疾患の確率も同程度に上昇するという。

 うつの症状になると身体は免疫機能を高めようとして細胞内で生理活性タンパク質(サイトカイン)を多く分泌するようになるのだが、一方でサイトカインは血管を詰まらせるなど心臓にダメージを与えるのだ。さらに、うつの状態では健康的な食生活や運動はあまり期待できず、結果的に心臓の健康にも悪影響を及ぼしてしまう。