慰安婦問題について、現在では外務省も「強制連行・性奴隷・慰安婦数十万人は史実に反する」という主張をHP上に掲載するなどしています。
吉見義明の「4要件:居住・外出・廃業・接客拒否の自由」の大欠陥吉見義明氏が【「従軍慰安婦」をめぐる30のウソと真実】において「広義の強制性」という造語を持ち出して慰安婦制度を悪としようと試み、それが失敗すると後に「慰安婦は居住・外出・廃業・接客拒否の自由が無い奴隷である」、という珍説を提唱し始めました。
しかし、軍慰安婦とは「戦地に付いて行っている」状況です。ここから考えると、居住については自由が無いのは当然だし(宿舎を出るメリットが無い)、外出もそのような状況に付帯した制約下にあるのは必然、廃業もいつでもどこでもという訳にもいかず、接客拒否の自由も売春だから限定的なのは職業内在的と言え、客の規則違反行為については拒否できていたと考えられます。戦況によって不可抗力的にこれらが行えない状況になることだってあり得ます。
そうした状況を考慮した上で、「居住」以外の自由は存在していたと評価できることが【米国戦争情報局の心理戦作戦班日本人捕虜尋問報告書】から見て取れます。
秦郁彦によれば、吉見はさらに4要件の内の1つでも自由が無ければ奴隷だとでも言わんばかりの態度であったようですが、そもそも、「居住・外出・廃業・接客拒否の自由」のいずれかまたは複数が無い職種などいくらでもあり、このような判定方法では世界中が奴隷だらけになってしまいます。マグロ漁船従事者などどうなるんでしょうか?
歴史学上の一定年代における奴隷の要素の話は別問題、実社会とは乖離例えば歴史学者の岡美穂子氏のブログでこのような記述があります。