黒坂岳央です。

「人生に遅すぎることはない」と言われるが、同じ結果ならなるべく早く、人生前半で気づいた方が有利になることは少なくない。特にそれが顕著に現れるものが3つある。仮にタイムマシンで昔に戻れるなら、若い頃の自分にしっかりと言い聞かせたいと感じるものを独断と偏見で取り上げたい。

maruco/iStock

体は消耗品であること

若い頃は健康はあって当たり前のものだが、加齢に伴い「努力して維持するもの。獲得するもの」に変わる。さらに恐ろしいことにどれだけ医学が進歩しても失ってしまうともはや取り戻せない部位も存在する。

その筆頭が「歯」である。歯は皮膚などの組織に比べて再生能力が限定的であり、自然に修復されることはない。虫歯や歯周病で消耗し、失ってしまえば二度と健康な歯に戻すことはできない。

また、歯の重要性は単に食事をするだけに限らない。咀嚼による脳への健康効果、唇や舌の動きと連動して発音を助け、正しい歯並びで表情を豊かにする。さらには奥歯を噛みしめることで瞬発力を生み出す助けにもなる。厚生労働省の調査によると、65歳以上で歯の有無は認知症リスクを1.9倍高めてしまうとある。

その他にも腰や関節、目や耳など一度機能を失ってしまえば二度と戻らない組織は少なくない。歯は定期検診へいく。目はスマホを使いすぎない。耳は爆音を避けて静かな場所で過ごすようにするなど、若い頃からメンテナンスを怠らないことだ。そうしなければ失った後に後悔することになるだろう。

後回しにせずすぐやる重要性

パッと見は大したことがないように見えて、その実大変破壊的な損害を与える思考がある。それが「後でやろう」と今すぐ行動しないことである。

今すぐやらないことの弊害はあまりにも過小評価されすぎている。だが、人間が亡くなる瞬間に最も後悔することは「挑戦しなかったこと」であり、すなわち人生の質にダイレクトに直結してしまうインパクトがある。