コンテンツ産業は生産設備にお金を投じ均一化した商品を作る製造業とは異なる。13年に発足した官民ファンド「海外需要開拓支援機構(クールジャパン機構)」の累積赤字は400億円近くになった。効果的な政策のあり方は難しく、試行錯誤が余儀なくされる。
なんか日本スゲーみたいな期待論です。
1998年に拙著「ル・オタク フランスオタク物語」でも指摘しましたが、クリエーターへの配分がアニメは低い。これは漫画でも同じです。
映画監督や漫画家への支払いは極めて低いし、大ヒットしても儲かりません。
例えばアニメ「超時空要塞マクロス」とかヒットを飛ばしたスタジオぬえ、とか本来ならば自社ビル建てて、自前でアニメ制作できるぐらいの稼ぎがあってしかるべきです。ですが、たいして儲かりはしていない。アニメーターとか政策現場も同じです。
現場のガンバリズムとクリエイターとしてのやる気だけが支えているのが実態でしょう。
金がなければ参考資料も買えないし、取材もできません。
例えば金持ちの設定でも実際に高級レストランにいったことがなければ、貧相な描写しかできないでしょう。作品は霞を食っていればつくれるものではない。
経産省は無能です。クールジャパンがどうなったか今更いうまでもないでしょう。単なる政治ゴロに食い散らかさされただけです。クールジャパン機構もセクハラ・パワハラで労使対立がひどくて組織の体をなしていなかった。
大手出版社も搾取するだけです。元講談社社員で、退職後調査報道支援のための、スローニュースを設立し、代表取締役に就任した瀬尾傑氏は古巣の講談社の社食でうなぎを格安で大盤振る舞いしている様子をフェイスブックで嬉々として投稿していました。
講談社にしても社員の待遇は業績が下がっても変わりませんが、ライターや漫画家のギャラや経費は増えるどころか減っています。漫画家の東村アキコさんクラスですら原稿1枚1万5千円が相場だそうです。